第一章

第一章

〜シーケン・シフター、モーション・フィードバック・パドルシフターを経て、新たな領域へ〜


このたび、弊社にてフルパワーシフト方式(シームレスシフト)のトランスミッションを開発致しました。 本トランスミッションは、DCT等と異なり、従来のトランスミッションと同様のシングルクラッチとなります。
通常の機械式トランスミッションは噛み合いクラッチの開放結合により変速を行うため、変速の際、必ず駆動力が途絶え、その間、加速が出来ないばかりでなく、加速度が大きく変化することによる、変速ショックが伴います。 上記問題は、変速動作をどんなに素早く行っても解消することは出来ません。なぜならば、噛み合いクラッチ式変速装置においては、

  1. 伝達トルクにより、噛み合いクラッチ部に摩擦力が生じていて、トルクを抜かなければ噛み合いクラッチが動かず変速できません。
  2. フックの法則により、トルク伝達時のシャフト等は、トルクに比例した捩り方向の撓みが生じています。このため、噛み合いクラッチのトルクを抜くため、発進クラッチを切っても軸の捩りと慣性マスにより、クラッチ部のトルクがシフト可能に十分小さくなるために0.02秒程度の時間がかかります。
  3. 上段ギヤに変速後、すぐにトルクをかけても、所定のトルクまで軸が捩じれるまでに、さらに0.02秒程度の時間がかかります。
  4. 更に素早い変速を行うと、エンジン回転数と車速の相違によるショックが発生し、当該ショックが発生します。

以上の理由で、シングルクラッチの機械式変速機は加速時の変速時において、途切れ無い加速を維持することは不可能です。 このため、手動トランスミッションベースの自動トランスミッションは、ATやCVTと比べると、変速時、ドライバーに大きな違和感を与えるものでした。 上記問題を解消するため、ツインクラッチ変速機が生まれ、途切れない加速を可能としました。 しかし、ツインクラッチトランスミッションは、従来のトランスミッションと構造が大きく異なり、

  1. 構造が複雑
  2. トランスミッション自体が大きい
  3. 重量増
  4. 高コスト

等の問題を有しています。
また、F1等で使用されるシームレスシフトは、メカが複雑で、量産車への適用は、コスト、信頼性の面で難しいと思われます。
弊社では、前述のような問題点を踏まえ、フルパワーシフト方式(シームレスシフト)のトランスミッションを開発してまいりました。 当該トランスミッションは、通常のシングルクラッチのマニュアルトランスミッションをベースとしながら、シームレスシフトを可能としたもので、ツインクラッチトランスミッションに比べ、はるかにシンプル(構造が従来のマニュアルトランスミッションと同一)、かつ安価で、そのうえ軽量ながらツインクラッチトランスミッションと同等の加速特性を有するものです。 変速は、オートとマニュアルの両方が可能です。 当然、2ペダルとなります。
 尚、当該トランスミッションは、3ペダルによる手動変速のフルパワーシフト(シームレスシフト)も可能となっております。

シームレス・トランスミッション

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